IT業界へ20代未経験者が有利に転職する秘訣とは?

「IT業界は未経験だけど、20代のうちに転職したい」このような不安を抱えながら、実際に活動するのは難しい一面があります。転職者は多く存在し、未経験者よりも技術や資格を持っている場合があるからです。ですが、諦める必要はありません。IT業界未経験者かつ20代である人でも、有利に転職する方法をご紹介します。

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20代未経験者のIT転職は有利というのは本当?    

20代未経験者が、なぜIT転職に有利なのでしょうか。これには、IT業界の背景が関係してきます。現在のIT業界は大きな問題に直面しているのです。

キーワードは「人材不足」と「2025年の崖問題」「20代であること」であり、この内容を理解しているだけでも、転職に希望が見えてくるでしょう。転職を有利にする理由について順番に解説します。

IT業界は人材不足が深刻化している

経済産業省の「IT人材需給に関する調査」によると、2030年に約79万人の人材不足が想定されています。資料が作成された2018年の時点で、すでに人材不足は発生しているのです。

そのため、需要と供給のバランスは転職者に対して、有利になっているといえるでしょう。現在も状況は続いているため、20代未経験でも、IT業界にとっては朗報といえるのです。

ですが、なぜ人材不足が起こっているのか、ということを深掘りしておくことが必要になります。今後の転職をより有利にするために「IT業界の高齢化」や「技術の飛躍的な進歩」などのキーワードについて理解しておくことがおすすめです。

参考資料:経済産業省「IT人材需給に関する調査」
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/gaiyou.pdf

20代未経験者ならIT転職はしやすい

転職の大きなポイントになるのが、20代から30代の変わりめです。30代の転職というのはキャリアアップのためという側面が強く、企業も即戦力への期待があります。そのため、30代未経験よりも20代未経験者の方がIT転職はしやすいというのが実際となるのです。

また、20代未経験者の強みといえるのは「ポテンシャル採用」です。新卒で就職活動をする人材を評価するには、個人が持っている資質と今後の活躍という期待があります。同じように20代未経験者であっても、ポテンシャルがあると見込まれること、20代であることで面接を通過することができるといえるのです。

2025年の崖問題でIT人材は抱え込まれる

現在世界中の国々ではデジタル化の波に乗って、効率化することが進められています。これらはデジタルトランスフォーメーション、DXと呼ばれており、日本も例外ではありません。

しかし、老朽化したシステムを改善しないまま使い続ける企業も存在しています。それらの企業とIT業界の人材不足が引き起こす対応の遅れが「2025年の崖問題」です。この問題が転職者を有利にします。

企業は今後、DXに対する理解を持つ人材、あるいは最新技術に対して関心がある人材を抱え込むようになるでしょう。つまり、IT転職を希望する人材にとってはより転職がうまくいく状況といえるのです。もちろん知識が必要になってきますが、市場では比較的有利な状況が続くといえるでしょう。

なぜ20代のうちに未経験でもIT業界を目指すべきか

IT業界未経験というのは、20代であるうちはマイナスとはいえません。企業の視点から見れば、もちろん即戦力への期待感はあります。しかし20代であることで、企業の望む進路や新しいことをする人材として教育することができます。

学習にかかるコストなども、飲み込みが早いという側面から、低く見積もることができるのです。他にも理由があるため、一つずつ確認していきましょう。

20代未経験なら、企業の求める人材になることができる

企業にはすでに多くの人材が在籍しており、その中の一人として活動することを期待されています。しかし、近年見られているのは、フロントエンドエンジニアが多くなっていることです。フロントとはユーザーが利用する画面の作成など、直接的に関わる画面などを指します。

しかし、フロントエンドエンジニアは増えすぎている、との声も挙がっているのが現実です。つまり企業にとって、欲しい人材ではない人が転職の希望を出しているといえます。

その点、未経験でIT業界に入りたい人材は、企業の求める人材がなにかを把握することで、企業の求める人材への教育が行われるでしょう。結果的にブルーオーシャンに飛び込むことになります。後の転職にも役に立つため、未経験というのは有利な一面もあるのです。

IT業界の転職限界は35歳といわれている

転職にも限界はあります。もちろん何歳でも転職するという人は存在していますが、それには多くの実績や技術、キャリアが必要です。IT業界においては、30代はマネジメントの領域を担当する人が増えてくる年齢です。

そのため、現場の人員としてステップアップするための限界は35歳といわれています。これから、IT業界に転職したとしても、その先のステップアップも考えなければなりません。技術を身につけた上で、さらにハイレベルな転職も行うでしょう。

そのためには、20代のうちにIT業界に入っておく必要があります。つまり30代のIT業界未経験者よりも20代のIT業界未経験者の方が、将来性が高いため、今のうちに転職を考えましょう。

年を経るごとに学習コストが大きくかかる

20代の頃より、10代の頃の方が、知識が入るスピードは早かった人が多いでしょう。人は老化を避けることができません。30代になってしまうと学習へのハードルはより高くなります。

企業にとっては、人材の高齢化は学習コストが高い、と判断されてしまうのです。例えば20代の未経験者と、30代の未経験者が同時に応募してきたと想定してみましょう。企業としては、定年までの年数を考えて、より長く働いてくれるであろう20代を選ぶ可能性が高いです。

年齢は転職においてネックとなります。早ければ早いほど未経験の業種への転職は有利であるといえるのです。そのため、より早い段階での決断をすることが成功につながるといえるでしょう。

20代未経験者のIT転職が失敗!避けるべきポイント   

転職に失敗することは珍しくありません。企業の求める人材像とマッチしていない、希望する働き方と求められている内容の食い違いなど、多くの問題があります。ですが、すぐに諦める必要はありません。

20代未経験者でもIT転職を成功させるには、避けるべきポイントがあります。それを理解して挑戦することで、失敗も良い経験だったと思うことができるようになるでしょう。そのためのポイントについて解説します。

企業規模にこだわりすぎないようにする

IT転職者だけではなく、転職者にありがちなミスですが、企業の規模にこだわってしまうことです。実力と見合わない企業に応募しても、良い結果は得られないことの方が多いでしょう。企業の規模を気にするあまり、転職に失敗してしまう悪循環になります。

20代未経験者がIT転職をするのであれば、より長い目で将来を考えるのが大切です。つまり、生涯同じ会社に務める覚悟があるのか、それともまた転職をするのか、ということがポイントになります。

IT業界は転職を重ねるごとに、ステップアップするのが基本的なあり方です。これを元に考えると、企業規模にこだわることはステップを飛ばしているといえます。地に足をつけた成長を考えて、企業を選ぶようにしましょう。

働き方が希望と合致することを確認する

企業が求めてくる働き方と、希望がずれている場合も失敗の原因になります。転職のポイントはお互いの条件がマッチすることにあります。企業は不足している人材を補いたい、あるいは働き手を募集しているというのが目的です。

転職者がそれを理解しないまま、希望を述べることでミスマッチとなります。このミスマッチを避けるために、まずは企業の求める人材や働き方を調べることです。その際に、転職者が求めている希望が叶えられるのかも考えましょう。

お互いの利益が合うことで良い結果を得ることができます。将来を考える転職では、企業の求める人材に合わせる必要もあるでしょう。より先のことを考えて立ち回ることが必要です。

企業の内情について下調べを行う

企業はどのような人材が必要なのか理解しているでしょうか。特にIT業界などは、エンジニアの種類も多岐に渡ることや、企業のスタンスも大きく分かれています。

IT業界の中小企業では、人材を派遣することに重きを置いている企業も多くあるのです。そのため、企業はどのような状態なのか、働き方はどうなのか、研修はどうなっているのか、という疑問をしっかりと調べることが大切です。

企業研究は新卒だけの作業ではありません。転職者が将来を考えるのであれば、必ず必要になってくる行動でしょう。

20代未経験者のIT転職を成功させるポイント

20代未経験者がIT転職を成功させるには、押さえておくべきポイントがあります。IT業界にはブラック企業などのイメージがある人も多いかもしれませんが、それらを避ける方法は存在しています。

IT転職を成功させるために、利用するべきものごとや、理由、行動を明確にしていくことが必要です。これらのポイントについてしっかりと押さえていきましょう。

転職エージェントを適切に利用する

IT転職だけではなく、転職エージェントはすべての業種で利用する基本的な方法です。ここで転職エージェントを利用する際のポイントは、以下の3つが挙げられます。

・複数の転職エージェントを利用する
・IT企業に特化しているところと、特化していない大手のエージェントを利用する
・自己分析のために、多くのエージェントと会話をする

転職エージェントは基本的に無料で相談に乗ってくれる、良い相談機関です。そのためまずは複数のエージェントに登録することが必要になります。そこで自己分析をして、どんな企業に転職したいのかを明確にしましょう。

そして、ITに特化しているエージェントと、特化していないものの、大手のエージェントを利用しましょう。紹介される案件も変わってくるため、多くの選択肢を得ることができるのです。適切に転職エージェントを利用すれば、悩みの解決や将来像を明確にすることができるでしょう。

転職したい理由や行動を明確にする

転職すると決めた段階で、面接のための自己分析を始めなければなりません。未経験の転職者であれば、なおさら理由が明確である必要があります。特に5年、10年先の未来を考えている転職者は少なく、面接時にされる質問でも多いのが、この将来像です。

転職者は理由や行動を、明確にする必要があります。なんとなくIT業界が伸びている、現職の業界では将来が不安だった、という理由は差別化ができておらず、面接官からの印象も良くないでしょう。

理由や行動を明確にすることで、転職成功率もぐっと高まります。そのため、自己分析の時間を取り、どうありたいのかという軸がぶれないようにしましょう。

20代未経験者のIT転職で求められるスキル

IT転職において、スキルの問題は避けることができません。未経験者のため、技術的な内容が初心者以下というのが普通だからです。しかしながらIT転職を少しでも有利にするために、スキルを身につけておくことは必要となります。

そのためのポイントや、おすすめの資格などを紹介しますので、参考にしてください。

IT関連の学習意欲があることを見せる

IT関連のスキルというと、初心者では「HTML、CSS、JavaScript」というテンプレートな技術を学んでおくことが定番のようになっています。しかしこれは当たり前のことであり、同じような人材が溢れてしまうでしょう。

差別化することが、IT転職において必要なことであるといえます。そのための心構えとして、IT関連の学習意欲があることをしっかりと説明しなければなりません。先程のテンプレート的な技術の習得はもちろんのこと、プラスアルファでなにに興味があるのか、ということです。

例えば、クラウドサーバーの技術に興味があり、AWSなどの技術について学習しているだけでも他の転職者との差をつけることが可能です。実績がない代わりに、最新技術や企業が求めている技術者像とマッチしていることをアピールできるようにしましょう。

最低限のITリテラシーを学ぶための資格取得

IT未経験者でも、スキルを持っている証明として、資格を持っていたい人はいるでしょう。しかし、IT業界のスキルもなしに資格に合格するのは学習期間が多く必要です。

最低限のITリテラシーを学ぶためには、情報処理推進機構、IPAが主催するITパスポート試験がおすすめです。この試験はIPAが提供する試験の中でも、比較的学習時間や専門性がなくても取得することができる資格です。

さらに上の基本情報技術者試験を受験し、合格すれば転職時には強い武器となりますが、未経験者で合格するには時間がかかるため、最低限のリテラシーがあることを証明するためには、ITパスポートを取得するのが良いでしょう。

20代未経験者のおすすめITスクール

IT転職をする際に、転職エージェントを利用すると、スキルシートを書くことになります。しかし、未経験者はそのスキルシートを埋めることはほぼできません。

完全未経験で転職をすることは時間がかかることや、成功率が低いことも挙げられるため、より成功率を上げるために、ITスクールを利用するのが良いでしょう。

ITスクールを受講することは、3つの大きな利点を得られます。おすすめのITスクールも紹介しますので、参考にしてください。

ITスキルを取得することができる

ITスクールの利点は、ITスキルの習得ができることです。基礎的な内容から実践的な内容まで、スクールによって違いはありますが、多くのITスクールでITスキルの習得が可能となっています。

転職時にはスキルシートの記入が必要になってきますが、それを少しでも埋めることができるだけでも、ITスクールを利用することは効果的であるといえます。

全く未経験であるよりも、プログラミングの経験があるというだけで、企業の面接官にもアピールすることができるからです。ITスキルがゼロよりは学習していることで、自信も付くといえるでしょう。

受講から転職までサポートしてくれる

スクールにもよりますが、受講や疑問点の回答などのサービスだけではなく、転職までサポートしてくれるプランのあるスクールも存在しています。転職がゴールの人にとっては、ITスキルを得られるだけでなく、転職までサポートしてもらえるのは、一石二鳥といえるでしょう。

そのようなフォローまでしてくれるスクールは少しずつ増えてきており、転職エージェントと並行して利用することで、IT転職を成功させることができるでしょう。

ITスクール「CODE×CODE」

CODE×CODEでは、PythonやAWSなどの最新技術に対して実務的な学習ができます。また、Slackなど、企業でも多く利用されているツールでのチャットサポートを行っています。

また、大きな利点は、キャリアサポートまで行っているということです。ITスクールとしてIT技術の習得を可能にするだけではなく、その後に企業の紹介をしてくれることで、IT未経験者の転職に対して手厚いサポートをしてくれることでしょう。

無料のWEBオリエンテーションもあるため、利用前にぜひお話を聞いてみてください!

20代未経験者のおすすめIT転職エージェント     

IT転職エージェントは近年増加してきています。電車の広告でも多くの企業が宣伝を行っており、IT転職エージェントを利用するのはスタンダードになっているのが現状です。

さて、そんなIT転職エージェントですが、20代未経験者でも効果的に利用するためのIT転職エージェントを紹介します。すべてがIT特化というわけではありませんが、効果的に転職するための参考にしてください。

IT業界の転職エージェント「レバテックルーキー」

レバテックと言えば、「レバテックキャリア」や「レバテックフリーランス」など転職だけではなくフリーランスのための案件紹介など転職エージェントだけではない領域もカバーしているIT業界に強みを持つ企業です。

また、エンジニア同士のQ&Aサイト「teratail」もレバテックが関連しています。その中で、レバテックルーキーはIT業界初心者のための転職エージェントといえるでしょう。

IT業界専門のプロのエージェントとの対話をすることができ、不安の解消だけではなく企業の紹介なども行っています。専門的なIT転職エージェントとして、まずは相談してみるのが良いでしょう。

多くの求人を抱えている「リクルートエージェント」

リクルートエージェントの注目ポイントは、その求人数です。公開されている求人だけではなく、非公開求人が約10万件あるとされています。未経験可の求人も多く抱えているのが強みでしょう。

IT未経験の20代でも、求人がなければ転職はできません。スキルをつける時間がない、あるいは現状でIT業界に入ってみたいという意思がある場合は、リクルートエージェントに相談することで、希望する求人に応募することができるでしょう。

スキルを身につけて再度転職する際にも、リクルートエージェントは効果的に利用することが可能なため、必ず登録することをおすすめします。

「CODE×CODE」では、転職サポートも実施しています

転職活動を効率的に進めるためにエージェントを利用することは勿論重要なことですが、先ほどお話した通り、未経験の方が最もネックとなるのが経験面になります。

CODE×CODEでは、学習修了後に転職サポートとして、転職先企業の紹介を行っておりますので是非ご活用ください。

20代未経験者のIT転職を有利に進めたい人のよくある質問

IT転職を有利にしたい人は多くの悩みを抱えています。学習についてだけではなく、学歴について、年齢について、多くのことを悩んでいるでしょう。有利に進めるために必要では、と悩んでいることについて、よくある質問を解説します。

回答がなければ、転職エージェントを利用して、疑問は積極的に解決することをおすすめします。しっかりと確認して役立ててください。

ポートフォリオは必要ですか?

企業や部門によっても違いますが、ポートフォリオとしてGitHubによるソースコードの提出を求めてくる企業もあります。どの程度書けるのかを見たい、あるいは本当に学習をしているのか証明するのに役立ちます。

しかし必須ではないため、必ずしも用意する必要はありません。
また実際の成果物だけではなく、資格の取得もポートフォリオとみなされる場合もあります。

先に学習するならどんな言語を学べば良いですか?

プログラミングの学習では、基本的には「HTML、CSS、JavaScript」をおすすめしているところが多いです。しかし、自分がなりたい職種に対して必要な言語であることが前提です。

そのため、プログラミングの学習では、より多く利用されている言語を学習することや基礎となる高級言語を一つ学習しておくのが良いでしょう。

理系でないと難しいでしょうか?

IT業界は理系だけではなく、文系の方も多く在籍しています。プログラミングが義務教育の中に浸透してきているように、理系文系に分かれていない段階でも学習は始まっているため、文系でも問題なくIT業界で仕事はできるでしょう。

ブラック企業はどうすればわかりますか?

ブラック企業をきつい、拘束時間が長いなどの側面で判断するためには、企業内部の口コミを確認することです。また、企業の離職率が高ければそこは危ない企業であると判断しても良いでしょう。

また、みなし残業がついている企業もあるため、それらの時間数をみて、ブラック企業かどうかを判断する材料にするのがおすすめです。

スキルをつけるためになにができますか?

スキルをつけるためには、実践的に行動することが大切です。教科書を読むだけではなく、実機で動かしてみることでスキルは身につきます。そのため、より実践的な開発などに取り組むことや、Eラーニングを利用することで、ITスキルは身につくでしょう。

20代未経験者でも自信を持ってIT転職へ挑戦しよう

IT転職未経験の方が、20代のうちに転職するべき理由や、なぜ有利に転職できるのかについて解説してきました。IT業界の人手不足は今も深刻となっており、今後もその流れは続くでしょう。

また、IT産業は今後も伸びていくことが見込まれており、生涯の仕事として安定的な生活を得ることも期待できます。将来のことを考えて、20代未経験者でも積極的な行動を起こすことで、良い道が開けるでしょう。

不安な場合はエージェントやプログラミングスクールを利用して、20代未経験者でも自信を持ってIT転職に挑戦してみてください。

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