【2022年4月最新】IT系への転職が有利になる未経験で取得可能な資格まとめ!

IT業界に転職したい場合、未経験であっても転職活動を有利にできる方法があります。

それは、IT系の資格を取得すること!

ITエンジニアは知識やスキルが重視されます。採用する時点で知識を証明できる資格を取得していることは、持っていない人に比べてとても有利になるためです。

ただ、ITに関する資格は沢山あるので、どの資格を取ればよいのか迷っている方も多いのではないでしょうか?

この記事では、未経験の方でもIT転職資格が有利になる資格について、2022年2月最新版の情報を紹介します。

Contents

IT転職未経験者が資格を取得するメリット

未経験者であっても、IT転職のためのメリットとなるのが資格の取得です。
まずはどのようなメリットがあるのか、どのような点で役立つのかをまとめました。

基本的な知識を体系的に学ぶことができる

資格取得のために勉強をすることによって、基本的な知識を体系的に整理して学ぶことができます。
これはその分野全体に対する地図を持っているようなもので、その後に学んだことも「あ、この場所の話だな」と体系立てた中に落とし込めるようになるのです。

ITの現場では、OJTと言って働きながら学んでいくことが多いので、資格の勉強を通じて地図を作っておくことは、その後の仕事の理解を早めてくれますよ。

資格の学習は、それ自体が転職にもその後の業務にも活かすことができるメリットの大きなものなのです。

知識を客観的に証明できる

資格の取得は、一定以上の知識を得て合格できるもの。

資格を持っていることで、その分野の知識を持っていることを客観的に証明することができます。

IT転職の際、仮に未経験であっても、現場で使われる用語や基本的な知識があることが分かるためアピールになりますね。

採用する側の立場になって資格がある人と無い人を比べてみると、資格があるメリットがよく分かるのではないでしょうか。

転職先によっては資格手当をもらえることも

企業によっては、資格を持っていることで手当てが出るところがあります。
資格に対する手当を、求人・採用のウリとしてアピールしている企業もあるんですよ。

さらにそのような企業の場合、資格を取得することで得られるスキルアップを重視していると考えられますので、資格を取得していることは転職にも有利になりますね。

仕事を成し遂げられる、というアピールにもなる

資格は、取得するまでに計画を立てて準備を進める必要があります。
試験の当日までに必要な学習量や準備を把握して、逆算して日々のタスクを決めて勉強をこなします。

そして本番では、準備したことを本番で発揮することで合格に至ります。
このように、計画を立てて努力を継続することで目標を達成することができることは、仕事を期日までに成し遂げる能力があることも証明できるのです。

こういった点を評価してくれる会社に対しては、大きなアピールになりますね。

IT転職に有利な資格の特徴

IT関連の資格は多くあります。
その中でも、転職に有利な資格の特徴について、説明します。

ITの本質的な知識を証明できる資格

IT関連の本質的な知識を学ぶことで、取得できる資格があります。

特定のOSやフォーマットに依存しない汎用的な知識を幅広く学ぶことになるため、新しい業務や技術にも柔軟に対応できる土台となります。

業種を絞らずにアピールできる資格になる点で、転職に有利と言えます。

目指すエンジニアに合っている専門性の高い資格

一方で、特定の製品やサービスの開発・運用に関する専門性の高い資格もあります。

目指すエンジニアとしての業種がある場合、その現場で使われているサービスや機器についての認定を受けることができれば、その業種では即戦力であることを示すことができるのです。

専門性の高い資格は、未経験であっても実務レベルの準備ができていることをアピールできるため、転職にも有利です。

インフラ系の資格

インフラ関連の業務は、現場で作業をするための前提となる深い知識が必要になります。

例えばネットワークエンジニアは、IPアドレスやパケットなどの仕組みを体系的に理解していないと、ネットワーク構築や障害対応ができません。

インフラ系の資格を取得していることは、前提となるそういった知識を既に理解している証明になるので、その業界への転職には有利になります。

IT転職に有利な資格の種類一覧

それではIT転職に有利な資格の紹介です。
IT系の資格は、次のふたつに分けられます。

・国家資格
・ベンダー資格

国家資格は経済産業省が管轄している資格で、ベンダー系はそれ以外の企業や団体が主催しているものです。
その両方の具体的な資格を紹介します。

未経験者は基本的な資格から

未経験の場合、どんな業務があって自分がやりたいジャンルがわからないかもしれません。その場合、IT全般についての地図を持つために、基本的な資格をおすすめします。

全般に渡る知識を得ることで、幅広い職種に対応する準備ができるためです。
ここで紹介する3つの資格は、いずれも国家試験である情報処理技術者試験の一つです。

ITパスポート試験

ITパスポートは、社会人として必要なITの知識を学ぶことができる試験です。

AI、ビッグデータ、IoT などの意味から、経営戦略・マーケティング・財務・法務など経営全般、さらにセキュリティ・ネットワークやプロジェクトマネジメントなど幅広い分野の知識が問われます。

ただし、この試験はIT全般に詳しくなるという目的は果たせますが、エンジニアというよりは社会人としての資格です。エンジニアとしてIT業界に転職する目的であれば、次に紹介するふたつの資格がよりおすすめです。

ITパスポート試験に関して詳しく知りたい方

基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は、ITエンジニアの登竜門ともいえる資格です。
高度IT人材になるために必要な基本的な知識や技能を持っていること、それを実践できる人材であることを示すことができます。

この試験では、午後問題でアルゴリズムやプログラミングの問題が、必須問題として出題されます。
これらに苦手意識がある方は、基本情報技術者よりも次に紹介する応用情報技術者試験を狙うのもおすすめです。

基本情報技術者試験について詳しく知りたい方

応用情報技術者試験

応用情報技術者試験は、基本情報技術者試験の上位の試験です。

試験範囲は基本情報と同じく全般に渡りますが、午後問題でプログラミングやアルゴリズム問題を避けることができます。
ただし午後問題の難易度は基本情報よりも高く、基本情報が選択式問題であるのに対して本試験は記述式問題も出題されます。

受験する場合は、記述対策もしっかりと準備しましょう。

応用情報技術者試験について詳しく知りたい方

専門性の高い資格

転職を目指す業種が決まっているならば、それに特化した専門性の高い資格を取得するのがおすすめです。
現場で必要となる知識を既に学んでいるアピールになって、転職に有利になるからです。

ここでは専門性の高いおすすめの資格を紹介します。

情報セキュリティマネジメント試験

情報セキュリティマネジメントは、国家試験である情報処理技術者試験の一区分です。
会社等組織の情報セキュリティを確保することを目指して、脅威から組織を守るための基本的な知識を学ぶことができます。

セキュリティマネジメント人材は業種や部門を問わずに必要とされていますが、ITエンジニアとしてセキュリティ全般に関わりたいのであれば、上位試験である情報処理安全確保支援士試験があります。

セキュリティマネジメント試験について詳しく知りたい方

情報処理安全確保支援士試験

情報処理安全確保支援士試験は、国家試験である情報処理技術者試験の一区分です。
組織のサイバーセキュリティに対するリスクを、評価・分析して適切な対策を選択、安全を確保するための知識を学ぶことができます。

セキュリティエンジニアやセキュリティコンサルタントを目指すならば、最適の資格です。

さらに、この試験に合格すると、所定の手続きによって国家資格である「登録セキスペ」の資格保有者になることができます。これは、社会的にIT依存度が高まっている中で、サイバーリスク対策を担える人材確保は急務となるなか、2016年の法改正によって新設された資格です。

セキュリティ対策を誤ると、企業にとっては大きなマイナスとなります。セキュリティ人材は不足している現状があるので、転職にもとても有利な資格と言えます。

情報処理安全確保支援士試験について詳しく知りたい方

AWS認定試験

AWSとはAmazon Web Servicesの略称で、Amazonが提供しているクラウドサービスを開発するためのプラットフォームです。AWSはクラウドサービスの中で最も高いシェアを誇り、エンジニアの需要も多く見込まれます。

AWSではエンジニア向けの認定を独自に用意していて、試験に合格して認定を受けると、AWS開発の即戦力であることの証明になるんですよ。既に現場で働いているエンジニアもスキルアップのために取得を目指すような資格です。

転職のためには、先ずはAWS CLF 試験 (AWS Certified Cloud Practitioner)に合格して、いずれ就職した後にAWS SAA 試験 (AWS Certified Solutions Architect – Associate)などの上位認定を目指しましょう。

AWS認定試験について詳しく知りたい方

CCNA(シー・シー・エヌ・エー)

CCNAは、シスコ社の認定資格です。

シスコはアメリカのネットワーク通信機器メーカーであり、日本国内でも半数近い圧倒的なシェアを誇る会社。現場でルーターなどの実機の設定をするには、シスコ社の機器の使いかたを知っているのはとても有利です。

シスコではネットワークエンジニア向けの技術者認定制度を策定しています。この認定を受けることで、ネットワーク全般の知識とシスコ製品によるインフラ設定技術の、両方の証明をすることができるのです。

CCNAは、シスコ認定試験の中のアソシエイトという区分ものもで、仕事の可能性を広げるのに必要な基礎知識の習得を目的としたものです。
IT業界でも有名で評価が高い資格なので、CCNAを取得することはネットワークエンジニアへの転職には非常に有利な資格です。

CCNAについては、紹介記事を投稿していますのでこちらをご覧ください!

LPIC(エルピック)

LPICは、世界最大にして最も認知されているLinux認定試験です。
初心者の方は、最初の認定であるLPIC-1の取得を目指しましょう。

LPIC-1を取得していることで、Linuxシステムを理解し、セキュリティを伴ったシステム構築・管理・運用ができることを証明できます。
Linuxのプロフェッショナル認定プログラムとして世界中で認知されている資格なので、LPICを取得することでIT転職にとても有利になりますよ。

Linuxは現代のIT技術のベースを実装している重要な技術です。
Linuxについて学ぶとソフトウェアにもシステム設計にも強くなるので、キヤリア全般に渡ってその知識を活用できます。転職先企業も幅広く選ぶことができるでしょう。

LPICについては、紹介記事を投稿していますのでこちらをご覧ください!

インフラ系の資格

インフラ系の業務では、前提となる深い知識が必要です。
資格を取得することで、既にその知識を持っていることの証明ができます。

ここでは特定の企業やサービスに依存しない、技術の土台となる知識を学べる国家資格を紹介します。

ネットワークスペシャリスト試験

ネットワークスペシャリスト試験で学ぶことができるのは、ネットワーク知識に精通して、組織内のネットワークシステムを構築・運用できる知識です。
この試験に合格することで、ネットワークエンジニアやインフラ系エンジニアの基本となる高度な知識を持つことを証明することができます。

この試験に合格するためには、TCP/IPの技術からネットワーク設計、さらにセキュリティについてなど幅広く学ぶ必要がありますが、特定のサービスや製品に依存しない基本的なネットワーク知識を身につけることができます。

そのため、転職先の選択肢を狭めなくて良いというメリットがあります。

ネットワークスペシャリスト試験について詳しく知りたい方

データベーススペシャリスト試験

データベーススペシャリスト試験は、データベース運用に関する試験です。
この試験に合格することで、高品質なデータベースの企画・開発・運用・保守などのための知識があることを示すことができます。

ビッグデータの時代となり、膨大なデータを活かすためのデータベースシステム構築や、そのデータの分析から適切な情報を引き出すことは、企業にとって非常に重要な課題です。

データベーススペシャリストはデータシステムの設計から運用・保守まで技術支援を行える立場ですので、多くの企業に重宝されることが予想されます。

データベーススペシャリスト試験について詳しく知りたい方

IT転職に有利な資格の選び方

IT関連の資格は乱立しています。
転職に活かすためには、資格は何でも良いわけではありません。転職に有利な資格を選んで学習しましょう。

そのような資格の選び方について、ポイントを紹介します。

メジャーな資格を選ぶ

資格を取得するのであれば、メジャーな資格を選ぶ方が転職に有利となります。
転職先企業の採用担当の方が知らないような資格の場合、せっかく取得してもメリットを活かせなくなるためです。

IT関連の資格は乱立していますが、「ネットワークならこれ」とか「AWSならこれ」という定番のものがあります。
転職に向けた資格を選ぶ場合には、メジャーなものを選ぶようにしましょう。

20代のうちに資格を取る

ITの転職で資格が有利になるのは、20代までと考えて良いと思います。

ITの現場では、資格よりも実務経験の方が重視されるため、即戦力としての能力が求められる30代以降では、資格を持つ
とがそれほどプラスにならないためです。
「〜という資格を持っています」というよりも、「こういったシステムを開発してきました」という実務経験のほうがアピールになることは、想像できますよね。

ただし、入社後の伸びしろが見込める20代であれば、資格で得た知識が成長にプラスになるとポジティブに判断してもらえる可能性もありますし、自主的に資格を取る姿勢にも評価を受けるかもしれません。

転職に活かす資格は、20代のうちに取るように計画しましょう。

IT転職に有利な資格を取得する方法

IT転職に有利な資格を取得する方法について、紹介します。
資格は知識を得られるものですが、あくまで転職を達成するための手段であり、資格取得が目的となってはいけません。

取得までの時間をかけすぎないように、効率的に学習を進めましょう。

参考書や過去問題集を購入して独学する

筆記試験を行う情報処理試験などは、参考書と問題集を購入する勉強法が効果的です。
おすすめの勉強法は、まず参考書をざっと読むことで試験範囲の全体像を体系的に掴んでから、過去問題集を繰り返し解くやり方です。

わからないところは解説を読むことで理解が早まりますので、解説が充実した問題集を選びましょう。
情報処理試験では記述問題があるので、過去問に回答するときも記述の練習をしておくと自信が持てます。

ベンダー系認定サービスの公式サイトで学習する

AWS認定やシスコ認定などのベンダー系認定試験には、公式サイトに認定試験合格までのトレーニングプロジェクトとして、学習方法が掲載されている場合があります。

公式サイトで正しい情報を効率的に学ぶことができるので、おすすめです。
自社サービスを多くの人に使ってもらうための情報提供なので、力を入れて作っているようでとてもわかりやすいですよ。

オンラインセミナーや専門スクールを利用する

書籍やサイトの文面による独学では理解が難しい場合は、オンラインセミナーに登録したり専門スクールに通ったりして、講師に習うこともできます。
料金はかかりますが、検索したけれども分からないようなことも直接有識者に質問できるなど、サポートを受けながら効率的な学習が可能です。
専門スクールの場合は実際の校舎があるので、自習する環境を持つこともできます。

IT転職未経験者が資格を取得するコスパの良い勉強法

IT転職未経験者の方でも資格を取得しやすい、コスパの良い勉強方法を紹介します。

受験料が比較的安くて、有効期間の無い国家資格を目指す

国家試験である情報処理技術者試験は、他のベンダー系と言われる試験よりも安い受験料で受けることができます。
令和3年から7,500円に値上がりしてしまったものの、ベンダー系試験は安くても1万円以上の受験費用が一般的なので、割安と言えます。

さらに、ベンダー系試験は資格の有効期間があるものが多いのですが、情報処理技術者試験には有効期間は無いため、一度取得すればずっと合格実績をアピールすることができます。

無料で学習できる認定試験を狙う

ベンダー系の認定試験では、公式サイトで資格取得までトレーニングできるものがあります。

オフィシャルがユーザを増やすために開設しているトレーニングなので、正しい知識を無料で効率的に学ぶことができるため、とてもコスパが良いと言えます。

IT転職未経験者が資格を取得する際の注意点

ここまで資格を取得することのメリットをお伝えしてきましたが、取得する資格については注意点があります。
それは、業務に活かすための資格を取得することが大切、ということです。

ITエンジニアの現場ではあくまで現場で使えるスキルこそが重要であり、資格はあくまで参考程度としている会社も少なくはありません。

面接の際に資格をアピールするのではなく、「御社でこういう業務に携わりたいため、この資格を勉強してきました」とか、「このような勉強をしてきたから、御社でこういうことができます」のように、実務へのコミットを理由として語れるように、取得する資格を選びましょう。

IT転職にその資格が必要なのかをしっかり考えてみる

資格を取るためには、学習を開始してからある程度の時間がかかります。
資格を取ってから転職活動を始めるのが良いのか、この資格は今回の転職に必要なのか、準備を始める前にしっかりと考えることが大切です。

IT業界でスキルアップするためには、資格を取るまで待つよりも現場で実務を学ぶ方が早い場合がほとんどです。
また、やりたい業務や入社したい会社がある場合には、そこで行う実務と関連のある資格でないとアピールにはなりません。

自分に期待するキャリアに対して「いま、自分にこの資格は必要なのか?」をしっかりと考えた上で、必要と思えた場合のみ取得しましょう。

未経験からIT転職するならば、資格を取得しましょう!

IT転職を目指す場合、未経験であっても資格を取得することは転職を有利にしてくれます。
資格取得を通じて知識を整理できることで、転職後のキャリアアップにも直接活かすことができます。

IT業界の資格は沢山ありますが、この記事を参考に、効果的な資格の取得ができるように頑張ってくださいね。

この記事の著者